2008-01-01から1年間の記事一覧

落語家市議会議員

東京都町田市には、三遊亭らん丈という落語家の市議会議員がいるようです。市議会でそのらん丈氏が行った一般質問の原稿を読みました。 なんですか、私はお会いしたことはないのでよくは存じませんが、青森県の八戸市には、たいへんにお美しい市議会議員がい…

みんなの経済新聞

いまさらながら、「みんなの経済新聞」ってのがあることを知りました。 http://minkei.net/ 説明は↓ http://ascii.jp/elem/000/000/099/99950/地方分権の重要性が叫ばれる昨今、いかにして「地域」あるいは「ローカル」というものを積極的に作っていくかが大…

詩集の紹介

[読書]詩集の紹介 知り合いが本を出しました。詩集です。紹介するに当たって感想なりを書いてみたいとも思うのですが、いかんせん、詩というジャンルにはあまり馴染みがないもので、さしあたりは基本的な情報に加え幾つか気に入った詩句を引用するにとどめ、…

マルクスの資本論を拡張してみる〔追記あり〕

思うところがあるので、「資本の再生産」、というありとあらゆる手垢と色の付いたトピックについて書いてみることにします。参照するのはカール・マルクスとピエール・ブルデューです。ただし文献学的な配慮は完全に無視して、「マルクスの言ってることって…

麻生太郎と部落差別

麻生太郎はユーモアもあって面白い奴だとは思いますが、ジャーナリストの魚住昭氏が書いた野中広務の伝記『差別と権力』を読んだ者としては、 「野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」 という発言一つで、少なくとも首相としては完全にア…

 おもしろいぞ、松本哉『貧乏人の逆襲 タダで生きる方法』

三日前、高校時代の友人から思わぬメールが届き、本を送りつけたからよろしく」とのこと。その文面によると、まったく脈絡なく送られたその本は二冊あり、一冊はフーコー・コレクションの第四巻「権力・監禁」で、もう一冊は松本哉の『貧乏人の逆襲』だとの…

パレスチナで拘束された日本人についてのメモ

[時事]パレスチナで拘束された日本人についてのメモイスラエルで日本の27歳男性拘束 入植地の反対活動中 http://www.asahi.com/international/update/0803/TKY200808020339.html 【エルサレム=村上伸一】イスラエルが占領中のパレスチナ自治区ヨルダン川…

『ロスジェネ』との縁

「超左翼マガジン」なる、穏やかならざるコピーで銘打たれている新しい雑誌、『ロスジェネ』。その中心人物の一人である杉田俊介氏(id:sugitasyunsuke)とは、以前、ひょんなことから『エフェメール』という名前のCDROM雑誌に参加させていただいたという縁…

カメラと眼差しの猥褻さ―秋葉原事件報道について

秋葉原での事件の際に、ケータイカメラなどで野次馬的に現場を撮影していた人たちに関する論議を取り上げて、佐々木俊尚氏が非常に興味深い記事を書いていました。 http://japan.cnet.com/blog/sasaki/2008/06/14/entry_27002476/この記事は、それらの行為に…

思考の物質化と度外れなもの―梅棹忠夫『知的生産の技術』

どのような領域に属しているにせよ、すこしでも自分の知性を磨いていきたいと考えている心ある人ならば、まちがいなく読んでいるはずの本、梅棹忠夫の『知的生産の技術』ですが(梅田望夫氏の→http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20080509もこの本を踏まえて…

自己を完遂する孤独――『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

何かしら新しいところのある映画については、その新しさの核心を一息につかまえてしまおうなどと考えるのは無謀なことで、さしあたりは、「それは何ではないのか」を数え上げていくことで、おずおずとその輪郭を浮かび上がらせていく、という手順を踏むのが…

後期高齢者医療制度と「世話」の問題

久しぶりに早い時間に家にいたため、「TVタックル」を見ました。番組の後半部分での後期高齢者医療制度についての議論を見て、思うところがあったのでちょっとそれについて書こうと思います。まったくの不勉強でこの制度についての詳しい知識はまったくない…

草原に宇宙船落下

韓国初の女性宇宙飛行士が、着陸時に負傷したとの記事を読みました。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080429-00000918-san-int負傷が大したものではないことを祈るばかりですが、それとは別に、この記事のなかに引き寄せられたところがありました。記…

樹が切られる

写真の樹は西荻窪にあるもので、樹齢は推定200年以上だそうです。この樹が今、マンション建設のために伐採の危機にある、ということを少し前に聞き、あわせて署名も頼まれたので、おばあちゃんの分とあわせて二人分、署名を送ったのでした。現在、有志の人た…

『早稲田文学』と資本主義

今日、池袋ジュンク堂の雑誌コーナーで、復刊された『早稲田文学』を発見しました。しばらく以前からフリーペーパーになっていたのが、ついに雑誌として復刊したというのをたしか新聞広告かなにかでちょっと前に目にして気になっていたのですが、すっかり忘…

プロパガンダですが何か問題でも?

とても憂鬱になる「ニュース記事」を読みました。「人民網」という中国のメディアの日本語版で、チベット問題の「真実」に対する世界中からの「反響」というものを集めた記事です。ということで、今日のeyes on tibet http://www.people.ne.jp/a/d6878e73564…

オリンピックは政治からいかにして自由であるか

3月10日のラサでのチベット人僧侶によるデモ活動に対する中国当局の弾圧によって一気に発火した、北京オリンピックへの大ブーイング。ここ数日は、聖火リレーの妨害に関するニュースが繰り返し流されています。これら一連の動きに対して中国政府が繰り返…

チベット問題について、仏教者からの発言

関西のローカル番組「ぶったま!」のなかで、天台宗の有力寺院、書寫山圓教寺の執事長である大樹玄承氏が、チベット問題について仏教者として声明を出したらしいです。 この声明は、もともとは「ぶったま!」でコーナーを担当している青山繁晴氏のブログへの…

変革はつねに広場で起こる――チベットへの道

essaさんという方が、「 一日一チベットリンク / Eyes on Tibet 運動」というものを提案していました*1。 ブログを書いている人に、しばらくの間、一日に一つ、なんでもいいからチベット関係のURLにリンクしようという運動を提案したい。 別にチベットについ…

ミもフタもない話をしよう

北田暁大との共著である『東京から考える』のなかでだったと思うのですが、東浩紀が「ミもフタもない話」から出発するという姿勢を強調していた気がします。そこで正確にどのように言われていたかはちょっと思い出せないのですが、なんとなく共感した記憶だ…

チベット問題に対する世界各地での抗議

フランス インド イギリス・ロンドン アメリカ・ミネソタ アメリカ・ニューヨーク ここにまとまっています。 http://www.youtube.com/user/ovoFreeTibet

ネグリ来日中止の不思議

すでに方々で話題になっていますが、アントニオ・ネグリの来日が、とても不可解な経緯によって中止に追い込まれてしまったようです。僕はネグリ自身の思想や議論には基本的にあまり興味はないのですが、それとは無関係に、今回の出来事にはショックを受けま…

『近松物語』と業

今日は早稲田松竹に、『近松物語』と『雨月物語』という溝口健二二本立てを観てきました。どちらについても書きたいことがあるのですが、とくに『近松』についていろいろ考えました。しかし、どう言ったらいいのか・・・「業」ってのがありますよね。「業が…

インターテクストと記憶

このところ、いまさらながら「インターテクスト」についてつらつら考えています。この「インターテクスト」にまつわるこまかい議論はあんまり知らないのですが、とりあえず、作品というものはそれ自身で完結しているものではなく、それを構成しているテクス…

『長江哀歌』の感想

昨日、一昨日と、ジャ・ジャンクー(賈樟柯)監督の『長江哀歌』を恵比寿で観てきました。二日連続で同じ作品を劇場に観に行ったのは初めてです。この映画の持つ魅力がそうさせた、と単に言ってしまってもいいのですが、それに加えて、ちゃんと確認しておき…

魚屋のあいさつ

「魚屋が、屁をこいた、ブリっ」 という人類が編み出しそしてたゆみなく伝承してきたしょうもないギャグがありますが、僭越ながら、その歴史に新たな一ページを書き加えたいと思います。ようするに、このギャグの別のバリエーションをなす、これまたとてつも…

スティグレール・イベント

[思想]スティグレール・イベント来たる三月一日の20時から、下北沢にある「対抗文化専門古書」という古本カフェバー気流舎にて、知り合いのHarpobucho*1主催の「カルチャーショッキングVol,2」というイベントがあり、なぜかそこで僕が話しをすることになっ…

夢のなかの疾走問題について

昨日、ジャグリングをやっている夢を見たのですが、その夢のなかではどうにもうまく腕が回らず、とても歯がゆい思いをしたのでした。そして今日、お風呂に入っているときにふと、その理由が分かった気がしたのでした。夢のなかで誰かに追っかけられていて一…

ムシャラフとの晩餐

いまさっき、NHKで「大統領との晩餐」という、パキスタンの民主化をテーマとしたドキュメンタリー番組を観ました。これは去年の11月にBSで放送されたものの再放送なのですが、もともとは「デモクラシー・プロジェクト」というやつの一環として製作された十…