2009-01-01から1年間の記事一覧

スティグレールから見たデリダ

スティグレールの来日が数日後に迫っているということと、ほかにもちょっときっかけがあって、ここ数日、スティグレールについてあらためてつらつらと考えていたので、そのことについて書こうと思います。内容は、スティグレールが提示している考えから遡行…

スティグレールの痕跡の戦略

お知らせです。最近、ついに主著の『技術と時間1 エピメテウスの過失』の邦訳が刊行されたスティグレールですが、12月19日に来日し、シンポジウムに参加します。今回は、メディアアートをめぐる連続シンポジウム「メディアアートとは何か?」の一つにスティ…

民主党への失望

政権交代に大きく期待はしていたけれど、民主党そのものへの期待は、限りなく低かった。マニフェストに記された目玉の政策が実現しなかったとしてもほとんど失望しないし、むしろ、全部実現したらヤバいだろうから、それなりに現実的な判断が働いてあとは「…

平岡正明の思い出

いまさらですが、平岡正明が死んでしまいました。以前、「DJ寄席」なるイベントで平岡さんの語りを聞いたときに受けた衝撃について書いたものの一部を貼っておきます。 平岡さんの話はパッケージされていない、というかされえない。これは本質の問題です。運…

メディア・アートをめぐるシンポジウム

もうけっこう間近に迫っていますが、シンポジウムのお知らせ。 シンポジウム「メディア・アートとは何か?」日時:7月25日(土)15:30-19:30 場所:東京大学本郷キャンパス福武ホール(地図はこちら) ひと:石田英敬、藤幡正樹、建畠晢 シンポジウムの構成 …

[映画・文学]『グラントリノ』とイーストウッドの「回心」

クリント・イーストウッドの『グラントリノ』を昨晩観てきたのですが、これがまたすごい傑作。観終わった後のぼーっとした頭でカレー屋に入って、なんとなく勢いで大盛りを頼んだら量が多すぎて食べきれませんでした。そのくらいよかった。 以下、ネタバレ含…

労働問題とか、再生産とか

さきほどテレビタックルで、派遣問題についてやかましくおしゃべりしてるのをちらっと見てしまいました。朝まで生テレビとかでもそうだけど、こういう討論番組を見てるとすごくいやな気分になると同時に、それでもそこで扱われているテーマについて自分でも…