2007-01-01から1年間の記事一覧
朝日新聞に、ブータンの民主化についての記事が載っていました。それによると、ほとんどの民主化が権力者に対する民衆からの圧力や、さらにそれを支える外圧によってもたらされてきたものであるのに対して、ブータンの民主化は絶対権力者が自発的に権力を放…
最近公開されているマット・デイモン主演の『ボーン・アルティメイタム』は、『ボーン・アイデンティティー』、『ボーン・スプレマシー』につづく、ボーン・シリーズ第三作にして最終作らしいです。僕はこのシリーズの名前だけは聞いたことがありましたが、…
[個人的経験]円周率に電話してみたなんとなく携帯電話の発信履歴を見ていたら、31415926535897932という記録がありました。 日付は9月29日。そういえばこの日、ふと思い立って円周率に電話してみたのでした。 そしたら、「おかけになっ…
[考察][個人的経験]「資本主義と肛門について」 以前、ある知人たちが作ったフリーペーパーで「下流生活マニュアル」という特集が組まれたおり、そのテーマでなにか書いてくれと頼まれて書いたものを、なんとなくアップします。タイトルは「資本主義と肛門に…
[文学・映画][考察][思想]不思議の国の柔らかい機械 すこし前のことですが、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』を読んだことがなかったということに思い至って、渋谷のブックファーストに立ち寄りました。文庫の一番安いやつを買おうと思って検索をし…
[メディア]「顔検索」キボンヌの件さいきんは「グーグル帝国」なんてことが言われますが、ネット上に情報があふれかえっている現在では、検索(search)を制するものが世界を制するとでもいうかのようです。むろん僕自身もさまざまな検索にお世話になってい…
「こんな映画観たことない!」と映画を観ながら思ったのは多分初めてだと思うのですが、クエンティン・タランティーノ監督の『デスプルーフ・イン・グラインドハウス』を観ながら僕は本当にそう思ったのでした。むろん周知のようにタランティーノは変態的な…
[時事]為替相場と宇宙的孤独 このところ、株価の急激な暴落と為替の猛烈な円高進行のニュースが流れています。僕もよく知らないのですが、この相場の中でもっとも直接的な影響をこうむっているのは、円安基調に乗っかり為替取引で大儲けしようと目論んでいた…
昨日の日記では、『ブロック・パーティー』という映画に関して空間の可塑性という観点から簡単な感想を書きました。ということでせっかくなので、「そもそも空間って何?」ということに関して簡単な覚書を残しておくことにします。 ※その筋の世界で「空間論…
なんだか最近文章を書くのがどうにもめんどくさいので手短に。『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリーが監督となり、アメリカの超過激コメディアン、ディヴィッド・シャペルが組織したブルックリンでの街の一角で開催されたフリー・パーティー…
日本では昨年の末あたりに公開された『トゥモロー・ワールド』という映画を観て、これがたいへん面白かったのですが、自分が何か感想を書くまでもなく、次のような素晴らしい文章を見つけたので黙っておくことにします。 http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/…
2007年5月20日放送 サンデープロジェクト 国民投票法案 枝野幸男 船田元 part1〜part3 http://www.youtube.com/watch?v=YU0fye0oPbU http://www.youtube.com/watch?v=PJ5t-yk4MK4 http://www.youtube.com/watch?v=lTQv4zQNjQw 昨日、朝まで生TVで憲法改正論…
三月に知り合いが入っているKAZEという劇団で上演されたブレヒトの『第三帝国の恐怖と悲惨』という芝居を見て、毎回見たあとには感想を書いているのですが今回はいろいろ忙しくて放置していたところを、このままではよろしくないということでさっき感想を書…
フーコーとチョムスキーが「人間のネイチャー」について対談している映像です。 http://www.youtube.com/watch?v=hbUYsQR3Mes http://www.youtube.com/watch?v=Jr9G_Ywob1Y&mode=related&search=フーコーの目が怖い・・・ 僕の基本的な態度としては、フーコ…
id:finalvent氏が「混同」として指摘されてきた部分については、その指摘が要求している「精度」が意味をもつ議論の水準は当然存在するのでしょうが、この「シリーズ」で考えようとしている物事の水準ではそこは大雑把にやって問題はないだろうというのがま…
あるシンポジウムが以下のような予定で開かれます。堀場国際会議 ユビキタス・メディア: アジアからのパラダイム創成 ?The Theory Culture & Society 25th Anniversary会期: 2007年7月13日(金)〜16日(月・祝) 場所: 東京大学 本郷キャンパス 安田講堂・…
id:finalvent氏からトラックバックというものをいただいたのですが、困りました。要は、「あなたの書いたものは間違っているよ」という話がされているのですが、その指摘の内容がなんともはや。文章を読む限り、個別に反論するというコストの見返りがあるよ…
構造主義について考える1(http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070425#p1) 構造主義について考える2(http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070426#p1)前回の末尾で、フーコーと構造主義との関係を考える際には、言語/記号というものの位置に注意を向けるの…
前回(http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070425#p1)のつづきです。前回はごくごくおおざっぱに、構造主義のメインモチーフを「人間の乗り越え」に見出しながら、しかし構造主義そのものと「人間の乗り越え」のモチーフとの間にはズレが存在し、そのこと…
このところ文章を書くのがどうも億劫になっているのですが、その原因はおそらくちゃんとひとまとまりのある「記事」にしなければ、という強迫のようなものを無意識のうちに保持している事にあるのではないか、と思いました。ということで、もうちょっとゆる…
フランスの思想家、ベルナール・スティグレールの『技術と時間』の第一巻について書評を書きました。 http://booklog.kinokuniya.co.jp/umatforum/archives/2007/04/la_technique_et_le_temps_1_la.html 宣伝です。
山手線で、最近何かと話題のNOVAの広告を見ていて、なるほどと思いました。広告のレイアウトが、雑誌の中吊りに似せて作ってあるのです。人はたぶん無意識のうちに、それを見る対象のレイアウトを通してそこに載っている情報との態度を決めるという部分があ…
もう幾日か前の記事ですが、例によって内田樹氏が挑発的なことを書いていました。 私ども大学教師はあらゆる問いに即答することができる。 その答えを知らない問いについても、そのような問いが存在することが知られていない問いにさえ即答することができる…
およそこの半年、ポッドキャスティングを通してですが継続して聞いてきたラジオ番組、「文化系トークラジオLIFE」というのがこの三月でひとまず終了しました。 http://www.tbsradio.jp/life/ 若い社会学者鈴木謙介氏をメインパーソナリティーとし、いろんな…
ふたたびNakanishiBさんからトラックバックをいただきました(http://d.hatena.ne.jp/NakanishiB/20070305/1173913588)。このような「繊細な」問題に関して自分がどこまで責任の持てる発言をできるのかという点についてははなはだ心許ないところはあるので…
NakanishiBさんという方から再びトラックバックをいただきました(http://d.hatena.ne.jp/NakanishiB/20070305参照)。ほぼ一年ほど前に、『ホテル・ルワンダ』という映画に寄せられた町山智浩氏のパンフレットを巡っての、関東大震災における「朝鮮人大虐殺…
「南京事件」、「慰安婦問題」などに関する自分の無知を恥じて、[歴史認識]カテゴリーを作ってみました。ただ、これからも地道に「事実」に関する情報を収集していこうと思っていますが、このブログではそれぞれの「事実」に関するまとめや解釈を加えるとい…
「慰安婦問題」というきわめてセンシティブなテーマについて上の記事で書いたのですが、そのあと「南京事件」に関してコメントしていただいたid:bluefox014さんのブログを足がかりにいくつかのサイトの記事を読んでみて*1、自分がいかにこれらの「歴史問題」…
火中の栗を拾うシリーズ第一回。お題は「慰安婦問題」です。基本的には人文、思想関係の記事の多い当ブログですが、なんだかこのところどうにも気持ちが悪いので、いわゆる「慰安婦問題」についてこの場で整理をしてみたいと思います。ただしここで試みられ…
↓以下の三回の続きです。 http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070227#p1 http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070301#p1 http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070307#p1 ● 現在地 全体のイントロダクション 第一部 人間の発明 イントロダクション 第一章 技…