手術台の哀川翔と亀田くん
最強のチャンピオン亀田興毅くんについて好意的な文章を書いたとかで、モーグルの上村愛子だとかTBSのアナウンサーだとかなんやかやの人のブログが炎上しているみたいですね。
で、ある記事で、哀川翔が亀田くんに対して好意的なコメントを出しているのを読みました。さすがに哀川翔はブログなんて書いてないと思うんですが、ふと思ったのでした。「哀川翔のブログが炎上」というこのセンテンスの奇妙な響きはいったいなんなのか?「哀川翔」と「ブログ」と「炎上」との出会いのこの奇妙さはいったいなんなのか?
現代にロートレアモンがいたら、かならず「哀川翔のブログが炎上した件について」という長文詩を発表していたことと思います。
ちなみにあの試合そのものについて、「亀田くんの負け」という論調が圧倒的ですが、僕の見方はちがいます。みな忘れているようですが、亀田くんは「ローブロー(金タマ殴る技)気味のローブロー」という一撃必殺の最終兵器をもっているんです。にもかかわらずあえてあの試合ではそれを使わなかった。これはいってみれば、ウルトラマンがスペシウム光線を使わずに戦ったようなものであり、にもかかわらず最終ラウンドにまでもつれ込んだということは、実力的には亀田くんの方がはるかに上だということです。
ただ、ライオンはウサギ一匹倒すにも全力を尽くすと言います。対戦相手ランダエタの睾丸を慮って必殺技を出さなかった亀田くんの奥ゆかしさは、人間としてはもちろん素晴らしいものですが、やはりボクサーとしては異論が出てきても致しかたない部分はあると思います。やさしさは、闘いの場では相手に対して失礼に当たることもあるのです。
だから、ぜひ、ぼくは亀田くんにはランダエタと大晦日に再戦して欲しいと思っています。そして今度はいっさい手を抜かずに、1ラウンド開始直後に必殺技「ローブロー気味のローブロー」を華麗に放って、亀田くんの本当の強さを三千世界に知らしめて欲しいと思います。
そして最強「亀打」伝説を作って欲しいと思います。