パリ

パリが呼んでいるそんな気がしますきっかけはやっぱりサンドラールか舞台がパリで骸骨たちが走り回り酒瓶が飛び解雇えびが道路の上でつぶされる場面に引き寄せられそれからヘンリーミラーの北回帰線下半身がうごめいてやはり酒瓶が飛び交い街路の奥の暗黒をさ迷い歩くこちらは肉の塊たちそれからトリュフォーです池袋新文芸座でみてきましたは立ちの恋とピアニストを打てと大人はわかってくれないジャンピエールレオーが若かった舞台はパリ子供は何ですぐに駆け出すのだろうしかもバランスの悪い体の運用でサンドラールやミラーとはまったく異なるパリ子供が駆け回る空間ですそれらのせいで感じられるのは詰まりパリが読んでいるポールオースターの孤独の発明でもパリが沈殿の場所として描き出されていたオースターがパリについて仮寓した最初の屋根裏部屋が確か彼の祖父が暮らしていた場所でもありそのことをずっと時間が立ってから知ったオースターは出来事が印を風というイメージで語っていたまあそれはいいとして詰まりパリ現実に言ってみるとぜんぜん違うのかもしれないがしかしつまりは想像力がそのように羽ばたく余地を持つ固有名詞パリそしてまたその想像力に賦活されて闇をはらむパリ同時にそこにはらまれた闇が新たなる闇を引き寄せてひとつの大いなる磁場を形成して行くつまりパリってことで巣そうした想像力の拡大再選さんのサイクルというものにはなにかやむにやまれぬ感触がありますセーヌ川モンマルトルシャンゼリゼユゴーボードレールヴィヨンムーランルージュありとあらゆる固有名がひとつのネットワークを形作って想像力とまたはらまれた闇を竜う通させて行くそしてそこからたとえば言葉の流れが生まれたり映像のいく腐りかが生まれたりもするのですその連なりのなかにちょっと入ってみたい