メディア・ハビトゥスが技術的・メディア的変動を通して流動化するとともに、過去のハビトゥスが流用されながらも手探りに新しいハビトゥスを形成していく過程を見ていくための最も適したテストケースのひとつは、もちろんグーテンベルクの磁場だろう。
ここでは、写本から印刷への移行という技術ーメディウム変動と、一方でアルファベット=言語という次元での不変性との絡み合いを見ることができる。
「読む」という行為の具体的な変動は、聖書読解の作法の変遷を追うことがわかりやすいと思われるa*1

      • 生理学の単語、疎通=frayage

*1:香内三郎『読者の誕生』